中世での有名なハロウィンの夜に行われる一つの占いとして、
木の実割りの占いは、たいそう普及しているもので、
ハロウィーンそのものも、ナットクラック・ナイト(木の実割の夜)
と呼ばれるものです。
木の実割りは、2つの方法で行われ、暖炉のある家の小さな集まりでは、
結婚を間近に控えた、若い男性か女性が、真っ赤な残り火の中に2つの
丸いままのクルミかヘーゼルナッツを入れます。
2,3分後に、熱くなった実の殻がはじけます。
もし、片方か、あるいは、両方の木の実が大きな音で割れたら、
それは見込みがある愛の証なのです。
もしも、木の実がただ燃えてしまったら、その愛は、つかの間に炎として
燃え上がり、すぐに消えるでしょう。
一組の男女が木の実を見守っている間に、
一つの詩が吟唱されます。
もし、あの方が私を愛しているのなら、
はねて、とんでおくれ。
もし、あの方が私をお気に召さないのなら、横になって死んでおくれ。
大きなハロウィンの集まりでは、木の実割りはテーブルのゲームです。
くるみ割りを使い、男女の客人のそれぞれの組が、自分たちの未来を予言するために、
木の実を割ります。実を取り出す間に、もし殻の半分以上がそのままの形で残れば、
その愛は完全で真実なもの。もし殻の半分以上が粉々に砕けたならば、
その愛情も同じようにももろくはかないのです。
いつの時代も真実の愛なのかどうかを、男女は知りたくて、
本物かの確信が欲しいために、占いがされました。
現代と違って、携帯やメールで連絡を取ることが頻繁にできない時は、
自然なものの中に宿る力を信じて、占いをしていたのですね。