ハロウィンのケルト人についての歴史・文化を知るともっと面白くなります。
紀元前ごろのハロウィンの起源にあたるケルト人のの家族制度は、親と子以外にも、祖父母、兄弟、いとこなどが共に住む大家族制度であり、仕事の共同体をつくっていました。そして、いつくかの家族が集まって、一つの部族をつくり、絶対的な権力を持つ部族長のもとに結集していました。戦いや移動も部族単位で行われ、新しい土地を見つけると、部族全員がそこに住みつきました。部族には、吟遊詩人がいました。戦いの後や収穫期の宴会では、竪琴(たてごと・ハープ)をもった吟遊詩人が、音楽を奏でながら、神々や部族の歴史を語ったと言います。吟遊詩人は、部族長に次ぐほどの高い地位が与えられて、尊敬を集めていました。
ケルト人は、この部族長以上の権力を認めず、部族間での争いごとも少なからずあったようです。そのため、ヨーロッパ全土にケルトの部族が広がっているにもかかわらず、ローマのように統一した権力が現れることがなかったのです。
ケルト人らしい不思議さを感じさせます。